暑い夏。いかがお過ごしでしょうか。
先日、英語のテープで各界の人達にインタビューをしているものを抜粋してシリーズとしているもので、かなり昔に購入していたもの(ろくに聞いていなかったのですが・・・)を以前よりデジタル化したいと思いつつ、なかなか時間的余裕がなく、放っていたのですが、ふとまた聞こうと思い立ちました。まずは昔買ったウォークマンを探し出して電源を入れてみたところ、キューという音がして止まってしまう状況、何度繰り返しても同じで、もう使い物にならないことが判明しました。さて、カセットテープを再生できるものとしては他にラジカセもあるのですが、何年も使ってなかったせいか、やはりテープの走行が不安定でテープがからまってしまうという有様。数年前まで机の横にアンプ、CD再生機、カセットテープデッキと詰んでいたのもほとんど使わないままでじゃまだったので、1〜2年前にプチプチにくるんで、ロフトの奥にしまい込んでしまっていたのを思い出しましたが、出す気にもならないので、しようがなくネットで探ってみました。
今はカセットの再生のみならず、再生しながらmp3ファイルにデジタル化してしまうという便利なものが出回っていました。しかし、使用者のレビューをみると小型で安い物はどれもテープ走行に不安があり、こわれやすそうなので、ある程度しっかりしたものを選び購入しました。
思えば子供の頃は祖父がかなり大きな機械でテープ自体を手で所定の場所に引っかけていって、録音再生をするというしろものを持っていましたが、あるとき、近所の友達がそれの小型版を買ってもらったといって見せてくれたことがありました。ずいぶん小さくなっていますが、やり方はほぼ同様で、やはりテープ自体を手で引っかけて使うものでした。すごい機械を買ってもらってうらやましい気持ちを感じておりました。カセットテープなどはまだない遠い遠い思い出の時代です。
時代は目の前をあっという間に過ぎていき、ラジカセ、ウォークマン、CD、MDと進んで、今ではmp3等のデジタルファイルの時代です。まったく「歳月人を待たず」です。
さて、機械は手に入れたので、手元にある種々のテープを整理していると「他作自演」と書いたテープが出てきました。これは非常に懐かしいもので、高校生くらいの時に人並みにフォークソングにはまり、下手ながらもギターやピアノで弾き語りをしていた時に自分で楽器の演奏と歌を吹き込んだ物でした。
入っていた曲は6曲でした。私の年代ならおそらく知っているが、今の若い人はほとんど知らないと思える曲です。それはサイモン&ガーファンクルの「スカボローフェア」「サウンドオブサイレンス」(これらは「卒業」という映画で使われていて有名だから多くの人がご存じかもしれません)、アリスの「さらば青春の時」「遠くで汽笛を聞きながら」(これらはおじさん世代しか知らないでしょう)、アルフィーの「ラブレター」「明日なき暴走の果てに」(これもアルフィーの初期のころの歌なので知らない人がほとんどでしょう)でした。S & Gとアルフィーの曲はギター(2つのパターン)と歌も(2〜3人分)を多重録音で吹き込みをし、アリスの曲は伴奏はピアノで、歌はやはり2人分を多重録音しているものでした。多重録音といってもミキサー等は貧乏学生で持ってなかったので、手元にあるカセットテープレコーダー2台で流しながら合わせて歌い録音していくという原始的なやり方でした。
幸い古いテープなのに無事に動いてくれたので、貴重な思い出をデジタル化できました。しかし、このことを通じてまた心の中に音楽に対する情熱がよみがえってしまいました。思えば大学まではそれなりに音楽に関わりがありましたが、その後は全くといっていいほど関わることがなく時が過ぎていきましたので、今では昔ほど声もでませんし、楽器を弾く感触もかすかな名残があるかないかです。
私の長女がピアノを習っていて、毎年夏休み(もう来週に迫っています)にごくごく小さなホールで発表会があります。いつも自分で好きな曲を選んでは弾いていますが、今回は何故か「ルパン三世のテーマ曲」です。ちょっとリズム感のある上級者のレベルのアレンジ曲に挑戦しているので大丈夫かなと思っていましたが、今はそれなりに弾けるようになっています。練習の時に耳にすると、自分も楽器の演奏に対する心のゆらめきを感じておりましたが、今度のことで一気に火が付いてしまい、しばらく電子工作は脇に置き、心の赴くままに音楽の世界に流れて行こうと思っています。
どこまで続くかわかりませんが、「五十の手習い」・・・いいじゃないでしょうか。
(遠田弘一)
2014年07月22日
077:五十の手習い
posted by ..... at 13:29| Topics